チョコレートドーナツのネタバレレビュー・内容・結末

チョコレートドーナツ2012年製作の映画)

Any Day Now

上映日:2014年04月19日

製作国:

上映時間:97分

4.1

あらすじ

「チョコレートドーナツ」に投稿されたネタバレ・内容・結末

悲しい話とは思ってなかった。

ジャケットの写真のシーン、
マルコが自分の部屋を与えられて
嬉しくて泣いてる
優しい眼差しのルディ

この雰囲気のままで良かったのに。

他人への無償の愛

社会的弱者への世間からの偏見
幸せな時間とマルコの笑顔が、ゲイへの偏見によって壊されてしまって、悲しくなった。
宿題を手伝ったり、ハッピーエンドのお話を寝る前に聞かせたり、ご飯を作ったり、ポールとルディは本当に両親のようにマルコを大切にしたのに、
結局薬物中毒の母親のところに戻されるのがかわいそう。
ルディが、デモテープを作って封筒に入れる前に、テープにキスするおまじないが、よかった。
キスは小さなおまじない。でも、その小さな幸運がものを言うの。と言ってマルコにもテープにキスさせたところとか、ルディ素敵だなって思った。
ミニシネマで偶然上映中のため鑑賞。

ドナテロが何故あそこまでマルコを大切にできたかは映画ではあまり描かれていなかったが、おそらく何も悪いことはしていないのに大切にされない、守られない境遇が自分と重なったためであろうと想像した。
ドナテロが愛に満ちた人で、私には立派な「母親」に見えた。けどこれを「母親」と女性にカテゴライズしてしまう時点で私は無意識な差別をしてしまっているのかもしれない。
思ってもみなかったバッドエンド。
どうしても幸せになってほしい3人だったから尚更そう感じたのかも。
原題はAny day now. 「今すぐにでも」。
まさにドナテロとポールを表した一言。
広告にしろタイトルにしろ、日本版はいつもダサいなあと感じてしまうけど、チョコレートドーナツはなんだかしっくりきたな。
アランカミング演じるドナテロが名演すぎて、中性的な顔立ちからちょっとした仕草まで、何もかもがドナテロそのもので、すんなり感情移入してしまった。
紆余曲折を経ても幸せだった時間は変わらないことを伝えるホームビデオのシーンは虚しさを助長させるなあ、、
同性愛への偏見が強い時代の中同性愛カップルのルディとポールがダウン症を抱えているマルコの養育者の権利を得る為に周囲からの批判や偏見の中闘う物語。
ルディとポールの愛情がほんと素晴らしくて、3人のシーンとかめちゃくちゃ心温まる…
ハッピーエンドが好きなマルコはハッピーエンドな人生を送れなくて、ポールの裁判で闘った相手の弁護士や自分の元上司や裁判官へ宛てた手紙にマルコはハッピーエンドが好きな子でしたと書いていてポールの悔しさが滲み出ていて号泣した
ルディの歌がいちいち良い。どうしようもなくて、どうにもならない、やりきれない世界と時代。せめてルディとポールの未来がハッピーエンドでありますように。
裁判が難しいのはわかる。ただ、同性愛者ということだけで解雇して、しかもわざわざ裁判に介入して親権を取り上げる上司の存在がなんか違和感。ハッピーエンドハッピーエンドで煽ってたからバッドエンド来ると思ったけど、いきなり元上司登場で形勢逆転終了て、、
実話を元にしたストーリーということで、本当にこんな悲しい事件があったのだろうかと調べてみたら、実際にはゲイの男性が障害のある子供を育てたという話から着想を得たフィクションストーリーらしく。
しかし、十分実際にあり得る話だし、この映画の中で語られている理不尽な差別や悲劇が起こって欲しくないって、観た人達が心から思えたら、社会は少しずつ変わっていくんだろうなと思いました。

舞台が1979年のアメリカということで、同性愛者に対する差別的な空気がひしひしと感じられて、観ていてとても辛かったのですが、30年近く経った今でさえ状況の変わらないところがあるというのが信じられない。
愛情深い良心的な人物達が、ただ性的少数派というだけでこんな風に扱われているのを見てどう感じるのか。
そして親の性的指向とかそういったことは関係無く、全ての子供は愛情を持って子供を育てる気持ちを持った親に大切に育てられて欲しい。
私はこの映画を沢山の人に見て欲しいです。

ただ深刻な映画というわけではなくて、映像と音楽がとてもしっとりとした雰囲気で、家族愛の描かれ方やゲイのカップルの恋愛がうっとりと美しく、しみじみ浸れる映画だと思いました。
ルディのナチュラルメイクなドラァグクイーン姿も美しい。
ダウン症のマルコの笑顔が本当にピュアで可愛くて、とても切なかったです。
愛、幸せ、家族。

同性愛のみならず、育児放棄の問題をテーマにした映画ですね。ストーリー以外で言いますと歌唱シーンが素晴らしい。単純に映画のヤマとしてこれを入れるのではなく、しっかりドナテロが歌う意味を含ませていて非常に感動的です。

この物語はある種、是枝監督がこれまで描いた家庭の問題にも通じていると思います(特に「万引き家族」辺り)。本当の親ではないけど子ども自身が親として認識していて、でも親には秘密があって...。あくまで実話ではないので、こういった偏った判決に進んでいくことは現代だと無いに等しいとは思いますが、それでも理解が進んでいないのは事実であって世間の目とかそういう見えない基準で物事を判断する価値観を持つ人は、軽蔑してしまう。

結果的に死んでしまったという結末は、実話でない以上不必要じゃないかなという気もします。
観るべき映画の一つ。
今でこそこれだけの多様性が溢れるが、結末は実に厳しかった。ネタバレになるかもしれないが、ハッピーエンドで終わらない。これが現実なのだろう。えっ?ウソ?まさかそんな…。本当に涙が止まらなかった。幸せの形は人ぞれそれ、何を幸せに思うかも人それぞれ。それは周りに決めつけられる事ではないはず。
>|