「ゲイの演技が上手い」
「なんちゃって差別もの」
特にそれ程響かない映画。
ゲイのカップルが「容姿が良くない障害児(母親が薬で刑務所)」を育てる。
社会的偏見(ゲイ&容姿が良くない障害児)が生きていくのは大変だというのは分かります。
多くの人が共通のルールを守るのが社会ですから。
社会のふわっとした共通価値観に対抗するのは大変でしょう。
それ相応の戦いが必要になる。
法律や条例を変えるなりの努力が必須です。
そのためには、政治への働きかけや仲間を増やすことが必須です。
(公民権運動のキング牧師など、とんでもない差別に戦います。常に命を狙われて、最後には暗殺される程ですから)
しかし、この映画は、「本気」の頑張りが見えませんでした。
「差別と戦う」というテーマに関してはかなり小さく、優しいです。
又、「薬中でも母親に息子の権利がある」というのが一般的な認識だと思います。
ひどければ「育児放棄」で司法が介入するわけで。
(日本のスーパーでも、子供をどついて1mぐらい吹き飛ばしているいる母親など時々見かけますし)
ゲイカップル(よく分からない人)が子供を拾って育てていたら不審にも思うでしょう。日本でも知らない大人が子供に話しかけてだけで通報とかよくあります。
そもそもルディとポールは、子供を引き取る時に、従兄弟で同居していると虚偽申請までしています。
◆良かった点
・ゲイ役の人の演技。
ゲイっぽかったです。
いや、ゲイがどういう人かリアルには知りませんけど。
とても女性的な男性で、それが自然なふるまいに見えました。
◆悪かった点
・話があざとい、リアリティが無い
マルコの結末、元上司の介入など。
これみよがしに悲劇に仕立てる安易な創作物っぽい。
なんでしょう。「世界の中心で愛を~」的な感じです。
ゲイ物ラブストーリー&障害児ものでテーマが分散した印象。
もうちょっと細部に凝ってほしかったです。