お賃金がギンギン

チョコレートドーナツのお賃金がギンギンのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
-
2018.007
人間だれしもハッピーエンドが大好きだ。でも現実はそうじゃない。

30分を超えたあたりからなぜだか涙が止まらなくなってしまった。幸せな風景なのに、この先が恐ろしくてたまらなかった。裁判のシーンでは手が震えるほど悔しい思いをした。「同性愛が普通でないことがあたりまえ」という空気に恐怖すら感じる。

僕は人間は皆がマジョリティーで、それと同時に皆がマイノリティーであると考えている。「普通」(とても嫌いな言葉ではあるが)ではない他人を見るとはやし立てる人間も、また何処かでマイノリティーを背負っているのだ。それに気が付かず、マイノリティーを差別するということは非常に愚かな行為であると認識している。この映画を見ている最中、悔しさだけがただただ募った。ゲイやダウン症の人間が差別されていいなんてことは決してない。あってはならないからだ。

これは同性愛や障害に限った話ではなく、一刻も早く今日もどこかで震えているマイノリティーの人間(つまるところ全人類)が幸せに生きられる社会になることを願う。この映画からなにかが変わっていくことを期待している。