なちゃ

チョコレートドーナツのなちゃのネタバレレビュー・内容・結末

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ハッピーエンドなんてなかった

男と男がダメだ、異常だと言うならこの映画の中で母親は何をしていただろう
マルコのことを想って何かしたことはあるのだろうか
目が悪いこともきっと彼女は知らないだろう
教育だって何もしていなかった
服だって食べ物だって満足に与えなかっただろう
チョコレートドーナツが好きなのはそれしか与えられなかったからじゃないか?

薬を吸って男と遊んでいて、明らかにネグレクトな環境下に置いていても親権を剥奪できない法律
母親だというだけで

でもそれだってただの理想だ
子どもを産めば誰だって無条件で親になれると思っている
でもそれは間違ってる
母親や父親という肩書は与えられても、覚悟がないとできない

産んでなくても、世間で認められない関係だったとしてもルディとポールは間違いなく親だった
愛情を与えて良き大人にしようと二人で頑張っていた
海にも行って、行事を楽しんで、惜しみない愛を子どもに与えてた
そんな二人が勝ち取れなかったこと、辱めを受けながら真摯に向き合ってマルコへの愛を訴えてたのに母親にあっさりと打ちのめされてしまったこと悲しくて仕方ない

学校の先生は二人のことを知っていてもマルコを見てた
マルコの成長にとって二人が何よりだと思ってくれてた
聞き取りした人だってそうだった
マルコに会ったから二人のことを信じようと思えた
どうして大事にされなかったのだろう
二人がきっとゲイじゃなくても、こうはならなかった
母親が身の保身でマルコを渡さないと言ってしむえばそれでもうおしまいだったろうなあ

悲しい
子どもが3日も彷徨って一人ぼっちで亡くならなければいけなかったなんて
心が痛い
悲しかった
いろんなことを考えないといけない