ヤマニシ

ブラックシープのヤマニシのネタバレレビュー・内容・結末

ブラックシープ(2006年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

 羊である必要性は薄かったが、ホラーとしてはツボを押さえた出来。展開は早く、ダラダラと引き延ばしたりしないのでかなり見やすい。反面、この映画ならではの見所になるようなシーンは少なく、羊人間のデザインも面白みに欠ける。ただ、羊が大挙して押し寄せてくるシーンはよかったし、一介の牧場に過ぎないくせに謎の洞窟があったり、とんでもない生体実験をしてたりと舞台にそぐわぬ規模感は面白い。ヒロインはとにかく魅力に欠ける人物で、スピリチュアルに傾倒し自然保護を謳うくせに自分の身に危険が迫れば平気で動物を殺すダブスタ野郎。キスシーンもなんで?って気持ちになった。お兄ちゃんが死ぬシーンはギャグを挟まず真面目に死んでほしかったという気持ちがある。悪役としてかっこよく死なせてやってくれ。(直前で羊とやってたのでシリアスは無理かもしれないが。)主人公も羊恐怖症の設定はあんまり活かされることなく、気づいたら克服した?ってくらい普通に動いてた。ラストの爆発のシーンは雑にオチを付けた感じで、こういう映画としてはむしろ好印象。下手に合理的な解決策で時間かけるよりは雑に終わらせる方がいい。
 主人公含め各キャラクターに魅力がなく、羊を題材にする意義も薄いとは感じたが、多少なりとも見所はあり、テンポもよかったので楽しめた。
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