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フルートベール駅でのbathtubのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
4.0
最後に亡くなることが分かっている中で鑑賞したので、もう娘とのかけっこから涙がボロボロ。打たれてから救急車で運ばれるまでの数十秒は映画としてはちょっとくどいかな。
最後の日を描いた作品ですが、その日には彼の22年間歩んできた道のり、彼の生き様が現れていました。だからこそ多くの友人に、家族に悲しまれ、今も惜しまれているのだと思います。

差別や偏見についての自分の見解はここで述べるべきではないですが、監督は事件後の世間の反応に疑問を抱いてこの作品を作ったそうです。つまり、映画の要点はマイノリティ差別の悲惨さではなく、人ひとりの命が失われ、それによって周囲の人間がどうなるか、ということです。そこに焦点が当たっているのが、この作品の秀逸なところだと思います。

最後に
監督が新人で制作費が足りないことに困っていたことを知り、出演費を辞退するのみならず、スポンサーをかき集め映画製作に大きな貢献をした、母親役の大女優オクタヴィア・スペンサーに拍手を送ります。
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