jiuyoshino

フルートベール駅でのjiuyoshinoのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
5.0
黒人差別が最近高く問題視されていて、フィルマークスのインスタグラムがお勧めしてくれたので観た。
わたしが留学したミズーリ州では、アメリカの中でも特に人種差別がひどかった地域だった。留学中に、ホームステイしていたお家のすぐそばで、18歳の黒人が警官に撃たれた。ガスステーションで、みんなで集まって夏を謳歌していただけだったのに。
その地域に住んでいた黒人は60%。近隣住民にも黒人はたくさんいたけど、みんなとても優しくて、「日本人?めずらしいね、遠くからよく来たね」とすれ違うだけなのに関心を示してくれた。そしてその地域の逮捕率は、90%が黒人だった。白人の差別意識がもたらした結果と言っても過言ではないと思う。
なぜ同じ人間なのに?なぜ話を聞こうとしない?色が黒いというだけで当たり前のように暴力を振るう警察が謳う正義って、いったいなに。こんな理不尽なことがあっては絶対にならない。
改めて思い知った。忘れかけていた人間の本質や大切なものを問い質してくれる映画は、伝えていかなきゃならないな。
なんか問題になってるよね〜 なんて呑気に言ってる人たち、思いつめなくてもいい、他人事でもいいけれど。自分と同じ人間が、ただ平和に生きたくてがんばってる人間が、どれだけ不条理なことに毎日怯えているか。すこしでも実態を知ってもらうため、観てほしい映画だった。
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