atagi

プリズナーズのatagiのレビュー・感想・評価

プリズナーズ(2013年製作の映画)
3.7
冒頭から聖書の抜粋であったり、キリスト教色が想像以上に濃い。

娘を失うというキッカケから対照的に傾いていったケラーと真犯人の信仰心。
そして善悪の境界をボカす様な、ケラーの狂的な拷問に対して、どこまで神の赦しは適用されるのか。

拷問シーンがとにかく苦しい。
アクション映画なんかのそれとは切迫感が全然違う。する側もされる側も1人の一般人という異常な気持ち悪さと生々しさに、途中で断念しかけた。

それでも次々と気味悪い展開に最後まで見てしまったけど、もう一回見たいかと言われたらしばらくはノー。

信仰心に対して、経験主義で正義を貫こうとするロキが独力では無く、間接的にケラーの行動から真犯人に辿り着いたり、結果的にケラーを救済する事になったりと無意識に神様に転がされてる感も面白い。

ただやっぱり、宗教テーマに重きを置いたせいか、ミステリーとしての粗は否めない。
自分も誘拐された身なのに、いつまでも叔母を庇うアレックスの行動がやっぱり謎。
元親との関係性について問題があったとか明言あったでしょうか?
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