フラワーメイノラカ

悪徳の栄えのフラワーメイノラカのレビュー・感想・評価

悪徳の栄え(1962年製作の映画)
3.8
澁澤が批判的に評していて、たしかにサドとしては物足りない。どころか、肝心の服従関係が曖昧模糊で結構ぬるい作品。なおかつ、即物的な描写を期待するなら『O嬢の物語』とか観た方が良い。

なんだけど戦時下のナチスモノとして観たら良作だと思う。戦争シーンは当時の記録映画からの抜粋なのだろうか?『突然炎のごとく』のショボさと比べると段違いに迫力がある。そこと対比される、ただれきった白昼夢。