ノラネコの呑んで観るシネマ

ジュラシック・ワールドのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)
4.0
夏休み映画の真打は、期待に違わぬ面白さ。
だが、同時に超えられない壁として一作目が改めて浮かび上がる。
このシリーズは映画自体がテーマパークみたいな物で、一作目がアナハイムのディズニーランドなら、コレは題名通りフロリダのディズニーワールド。
ワールドはランドの拡充版だから、見せ場の豪華さでは上回っても基本要素の焼き直し感は拭えず。
あと色々新機軸を盛り込んでるのは良いけど、現場責任者が職場放棄したり脚本が荒っぽい。
位置関係が全然描けてないのも、もっとマップを上手く使えば良いのに。
やはりテーマを含め、稀代のストーリーテラー、M・クライトンの作り上げた世界観から出られないのがシリーズの宿命で限界か。
「猿の惑星」のリブートくらい思い切れば良いのだろうが、それはもはや「ジュラシック〜」シリーズなのか?って事なんだろう。
とはいえ“捕食される”という、「進撃の巨人」にも通じる、人間の本能的恐怖を刺激するスペクタクルはスリリング。
陸海空の恐竜バトルに、ほぼ怪獣映画のクライマックスまで、見たい物は出し惜しみせず全部見せてくれるから、十分お腹いっぱいです。