ぱきら

聖闘士星矢 Legend of Sanctuaryのぱきらのレビュー・感想・評価

聖闘士星矢 Legend of Sanctuary(2014年製作の映画)
2.2
いつの間にかオンデマンドでみられるようになっていたことに気づいたので視聴してみました
聖闘士星矢好きだとまあそこそこ楽しみつつそこそこ以上くらいは微妙な気持ちにもなりつつ、くらいの感覚でした。
グラフィックのそんなに素人目にもお金をケチられてはいなさそうな豪華な雰囲気と、この時間内で十二宮を当然駆け足とはいえすっきりとまとめてあったことは、よかった点とはいえるのではないでしょうか。キャラクターデザインも女性だけでなく男性キャラもそれなりに繊細さのある造形にしようという雰囲気は伝わりました。
ただ、作った人が力を入れたい派手なアクションシーン出せそうなところに尺割くのは当然でしょうが、いくらなんでも十二宮でも省きすぎじゃないかと思うわせる極端な部分があったのは残念な部分ではありました。
しかし3Dアニメになるとキャラクターの表情や身振りなどの動きもかなりアメリカンになるのは何故なんでしょうか。お手本にできるモーションなどがそちらのほうのものしかないからなのか。表情や身振りはもう少しオリジナリティある動き方を追求してほしいと改めて思わされました。この作品に限らずのはなしで、和製(いまどき国内だけで作れもしないことがほとんどでしょうが、あくまでも日本の映画として出すならという意味で)3Dアニメを作ろうというならばというか。
あと正直すごーく残念だったのがなにゆえ一輝の「惰弱な」を「軟弱」にしてしまったのかなあーとは。なんかもう反射的にすごく残念な気持ちにさせられてしまいました。惰弱な(蛇足ですが「だじゃく」です。いまどきだと見間違えそうですが「じょうじゃく」ではないです)、は割とリメイク作品などにおいても一輝登場時に待たれている台詞かと認識されているので、うるさく細かいところだけは言いたくないですが、定番や抑えるべきところを変更するならそれなりの理由は欲しいという気持ちにさせられました。現代風に分かりやすくする、だけなら理由として弱すぎる印象が否めないというか。
長く愛される作品だからこそこう繰り返して映像化の機会も得られるわけでしょうし、踏襲すべき部分と新鮮さを取り入れる部分が熟考された新しい映像化がみたいです。
聖闘士星矢好きすぎる人が作ってもいい作品になるとは限りませんし制作した人がその原作なり作品なりを大好きである必要もないのですが、あまり作品に情というかは無さそうかなというのが伝わってくるのもそんなに楽しくもないのは正直よぎった思いでした。

でもつまらないだとか不快だとかまでの後味もないので、このスコアにさせてもらいます。駆け足なだけにそれぞれの聖闘士やアテナの立場や背景を省くことになったのは結構やはりあっさりしすぎてしまうのは否めませんが。
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