使命感…母親…家族…
紛争地帯での知られざる真実の姿を写真で伝える仕事に使命感を持っているレベッカ。
ある時、自爆に巻き込まれ重症となり、
知らせを聞きつけアイルランドから駆けつける夫。
肺に穴が開き、療養の為にアイルランドの自宅に戻り二人の娘と共に過ごすレベッカだが、家族とは溝ができていた…
夫と思春期の長女は、仕事に理解しつつも、常に危険と隣り合わせの仕事をするレベッカの心配をする度に気持ちがすり減っていき限界に達していた。
そんな家族の思いを理解し、母親になろうとするレベッカだったのだが…
ニュースでは流れない真実を伝えるのは素晴らしい仕事で、それを誰かがやってくれている。
この作品で、待つ・待たされる側の辛さ、しんどさを知った。
この主人公が男性なら?…と思わなくもないが。
母親の仕事を理解しようと葛藤する長女の姿、彼女の仕事の姿勢が好きで結婚したものの、子供ができて父親になり、心配しながら待たされ疲弊していく夫の姿も共感できてこちらも苦しくなる。
紛争地帯の煙りたつ光景に比べ、アイルランドの美しい海辺の光景が苦しさを助長させてくる。
家族との溝は埋まらず、再び戦地へ赴くレベッカだが、シャッターをきれずへたりこむレベッカの姿が映し出されるラストは秀逸。
かなり胸に響いた。
彼女はやはり母親なのだと。
とてもいい映画でした。
たくさんの人に観てほしいな。