変な日本版パッケージが残念だが意外と面白い。
主演のアルベルト・アンマンは(いくつか観た映画に出ていたが)印象に残った『Upon Entry』のあの人だ。
記憶が断片的にしか残っていない負傷帰還兵、現地で何があったのか。戦友のディエゴは補償ももらって平穏にすごしたいが、パブロは「秘密契約にサインしろ」という言葉に引っ掛かり…。
彼は軍医として派遣されていたこともあり葛藤する。
アメリカ映画で似た題材で外交官と元CIAでやったショーン・ペン&ナオミ・ワッツの「フェア・ゲーム」があった。あちらは大量破壊兵器についての不都合だったけど。
あそこまハラハラしなかったが、やはり国家を敵に回すのは恐ろしいし、不都合な事実にはこの場合スペインのみならずアメリカも絡んでいるからね……
それでも正義を貫こうとする姿勢には感心するが、そのおかげで待っているものは…
平穏に過ごすために契約にサインしても誰も責めることはできないと思うが、ずっと罪悪感を抱えて生きていくのも辛い。
主人公や戦地で殺された者はもちろんだが、ディエゴが悲惨じゃない?これ。