ガハラ

太秦ライムライトのガハラのレビュー・感想・評価

太秦ライムライト(2013年製作の映画)
4.5
この映画を見るまで 斬られ役なんてものがあることさえ、知らなかったけど…この映画を見て、こんな凄い人がいることに驚き、映画などは エンドクレジットに名前がのらないような脇役の人たちも重要なのだな…って感じ 胸が熱くなった!!

今作の主人公である福本清三氏は 「5万回 斬られた」斬られ役の達人であり、その立ち回りや死に方は本当に見事である。個人的には、撮影中の殺陣だけでなく、ヒロインである伊賀さつきとの稽古の場面も見てほしい。稽古場での稽古や夕日をバックにした稽古は非常に美しかった…。

そして、今作で描かれるのは、時代劇が廃れていく中で主人公がしだいに仕事を失っていく様子である。確かに、時代の移り変わりと共に古いものは廃れ、新しいものが台頭する。伝統だって いつかは途切れるかもしれない…でも、残さなければいけない伝統だってあるのではないか? と思った。

また、主人公の言う「頑張っていれば、必ずどこかで誰かが見ていてくれている。」という言葉は、最初 ヒロインに対してのはずが 話が進むにつれ、主人公自身に対してでもあるのだな と気づき、深く感動した。

目標に向かい、頑張ることの素晴らしさを教えてくれる最高の映画!!

でも、すっごく嫌な感じのプロデューサーが急に態度を変えたのには正直なところ、違和感を感じた。
あと少し、若い世代(プロデューサーや監督、チャラい織田信長など)を悪く描き過ぎてるような気がする…。
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