うめ

プールサイド・デイズのうめのレビュー・感想・評価

プールサイド・デイズ(2013年製作の映画)
4.2
暑さが戻ってきたとはいえ、少しずつ感じられる夏の終わり。
お目当の作品がなく、軽く楽しもうと選んだのですが…
素晴らしい作品に対して、失礼致しました(^^;
まさか、こんなに心を揺さぶられるとは。

14才の内気な少年ダンカン。
離婚した母親の新たな恋人トレントが持つ別荘でひと夏を過ごす事に。
しかし、強気で無神経なトレントとその娘とは気があうはずもない。
リゾート地だからか、母も含め開放的になりハメを外す大人達。
一人溶け込めずに殻に閉じこもる彼だったが、運命の出会いが訪れる。
隣人の娘スザンナと偶然に出会うおちゃらけ中年のオーウェン。
ダンカンの熱い夏が始まる。

夏。
年上のオッサンとの不思議な友情。
少しずつ心惹かれる女の子。
そして、素敵な音楽…
これだけ揃えば、最高の映画にならないはずがない!



分かっているんだ。
このままじゃダメだって…
でも、自分に自信を持てないんだ。
どうしていいかもわからないよ。
お父さんは遠くだし、お母さんももう自分から離れていっている…
そんなダンカンの思い。

そうさ…
オレだって今のままがいいと思っちゃいないさ。
マジでキメなきゃいけない事も分かってる。
でも、この年になるとそんな簡単じゃないのさ…
そんなオーウェンの眼差し。

オーウェンの職場であるウォーターパークで繰り広げられる、そんな二人の心の触れ合いが…
まるで夏の灼熱の太陽のように最近冷えきっている私の胸を熱くしてくれました。
ウォーターパークで出会う人々、様々な出来事をとおして、変わりだす表情。
大人への階段を昇り始めるダンカンと一歩踏み出すオーウェン。

そこに、華を添えるスザンナ役のアナソフィア・ロブ。
やっぱり、この娘はいい。
「ソウルサーファー」でも思ったが、強気な中に漂う儚げで繊細な雰囲気。
街の中よりも、自然の中でこそ存在感が際立つ。
彼女もまた離婚した母親と生活しているだけれど…
たまに見せる健気なところには、おじさんみんな完全にヤられると思います。
娘さんがいる人はなおさらじゃないだろうか…

夏の終わりにこんな最高の作品に出会えた運命。
今日から、また頑張る力がもらえました(*^◯^*)
うめ

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