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やさしい本泥棒のwhitelilyのレビュー・感想・評価

やさしい本泥棒(2013年製作の映画)
3.5
マークース・ズーサックのベストセラー小説『本泥棒』の映画化。1930年代第二次世界大戦中のドイツ。赤狩りで両親と引き離された少女リーゼルにとって優しい養父と隣に住む少年ルディ、そして本の存在だけが生きる勇気と希望を与えてくれた。そんななか読書までもが禁止され、町中から集められた本が次々と焼却されていく。

リーゼルとルディの叫びや感情がこの恐ろしい時代にあっていちばん人間らしいと思う。子どもは正直。

戦争が激しさを増すなかで普通の人々を暴徒に変え、集団で弱い者を迫害し、それこそが正義だと思わせてしまう独裁政治の怖さが上手く描かれていた。
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