ゆき

インサイド・ヘッドのゆきのレビュー・感想・評価

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)
4.0
良作。
「喜び」が中心になって、ライリーが幸せになるように脳内の感情たちが日々それぞれの役割をもって奮闘する。その感情のうちの「悲しみ」はまるで厄介者のように扱われ、実際にライリーが元気をなくしていく原因をつくっていく。

序盤こそこの「悲しみ」にイライラしてしまうのだが、中盤以降から、人の成長や幸せを作り出していくのに「喜び」と「悲しみ」はセットで何よりも大切な感情だと気づく。

誰もが自分の経験に当てはめることができるだろう。
気づいたら成長とともに思い出す事もなくなった、幼いころに自分の中で作って一緒に遊んでいた「空想のお友達」。
年齢を重ねるごとに、昔の楽しかった思い出を思い返すと、ノスタルジーを感じて「嬉しい」よりちょっぴりせつない気持ちになること。

成長とともに喜び、悲しみ、怒り、ムカムカ、ビビり…様々な感情が複雑に絡んでいく。単純な生き方はできなくなっていくけれど、それをうまく乗り越えていくごとに身体も心も成長していく。

子ども、青年、親、どの世代が見ても、それぞれの見方で楽しめる、とても良い作品だと思う。
ゆき

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