ニカイドウ

アーロと少年のニカイドウのレビュー・感想・評価

アーロと少年(2015年製作の映画)
5.0
パパを失った、臆病な恐竜の少年アーロと人間の少年スポットの友情の物語。
…のようでいて、実は…
『アーロと少年』の世界は、地球に隕石が落ちず、恐竜が生きているパラレルワールド。
そこでは、まるで恐竜が人類のような生活をしている。そして、突如現れる謎の生物・人間。
…この映画って多分、人類と人類のパートナーになり得る存在との出会いをやりたかったんじゃないかな?例えば、人間と犬のような。
スポットの仕草とかもまんまやし。
そう考えると、アーロとスポットの関係がしっくり来る。
そして、絶妙なのが、犬側になるのが人間という所。
ペットと人間の関係を今一度考え直すきっかけにも…
なんて難しい事考えずに観てください。笑
アーロのパパの気持ち、パパを失ったアーロの気持ち。そして、パパはいなくてもアーロの中に生き続けるパパの言葉。
パパは怖いもの知らずになれなんて言ってない。臆病なアーロやからこそ、怖さに打ち勝つ勇気を持って欲しくて急ぎすぎたパパ。アーロは体が小さいから、心配も人一倍してしまうよな。パパの気持ちが痛いほどわかる。そして、そんなアーロを残して逝ってしまう辛さ…俺も父親やからね。刺さりますよ。
そして、スポットとの旅でアーロは成長していく。色んな恐竜と出会い、優しさや正しさ、嘘を学んでいく。
そして、パパの気持ちは、ジュラシック・パークでも人気のあのお方が代弁してくれます!!
アーロの純粋な優しさは、きっと臆病さと同じ部分から来てるんやと思う。そして、臆病さと強さは両立出来る。
トラウマの克服は並大抵な努力で出来るもんじゃない。けど、スポットがいれば…。スポットがいるから…。
やっぱり、俺にとってこの物語は、昔飼ってた犬を思い出す。親友でもあり、家族やった。もしくは小学生の頃、翼を怪我した山鳩をしばらく飼ってたんやけど、その山鳩が飛び立って行った日の事を思い出す。
そんな映画。
良くも悪くも…ね。
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