Allly

マッドマックス 怒りのデス・ロードのAlllyのレビュー・感想・評価

5.0
わたしも公開時、何度も映画館に足を運んだ大勢の中の1人である。
もう存分に語り尽くされていると思うのでストーリーは省略して、好き勝手書きます。

久しぶりに再鑑賞してやはり素晴らしくってここまで細密に描けて、全く無駄のない、なんて力強い映画なんだろうと心の底から感動した。

権力、宗教、アイデンティティ、フェミニズム。
その他にも今作に潜むメッセージはあるけれど、
只のエンタメアクション映画、物語の中だけで解決!といかないところが多々あるよね。

”あえて映さない観客の想像力に任せる”
のではなく、MMFRはあえて”セリフ”にしない。
身体の動きや目の動き、その視覚的な動作や映像でこちら側にメッセージを与える。
そして私たちは認識し、彼らのスピードについてゆく。
だから全くセリフにも動きにも一切の無駄がない。(初見では全て見るなんて無理だよね!)

それから、あえて(劇中では)映さないものはないものの、
あえて、劇中で描かなかったこと、は多々あるのが今作。

何故、フュリオサは女達を逃したのだろうか。
何故、イモータンジョーに最後に伝える言葉があれなのか。
(おそらく、前日譚なども発売されたみたいだし描いてあるんだろうけど)
たったそのひとつの台詞だけで様々な事を想像できる。

それから(色々書きたくなるね笑)
この頃はフェミニズムを描いた映画も増えてきたし、時代もそうなりつつあるけど
さらわれたお姫様がキャーキャー言うのはもう古いんだぜ!って心底感じるのも良い。
戦ったこともない綺麗な彼女たちも、
武器をとり、加担し、自分の頭で考え、自分の足で歩く。

生きるという目的を一緒にした人達が、
ものすごいスピード感で、そして少ない言葉でもしっかりとコミュニケーションを取れるということを証明し、Redemptionを果たす。
自立した彼らに、いつもいつも見る度底上げしてもらっている。まじかっこいいよ。survive!
Allly

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