ぺっこり180度

8月の家族たちのぺっこり180度のレビュー・感想・評価

8月の家族たち(2013年製作の映画)
3.6
観終えた時に「何か舞台演劇っぽかったなあ」と思ったら
原作は舞台演劇だった。

主演のメリル・ストリープ氏や助演のジュリア・ロバーツ氏が目立つけれど、周りの役者さんたちも適材適所という感じで。
演技で見せる系の作品なので、役者さんの実力があると見応えに繋がる。

どの登場人物もダメさ加減とか愚かさ加減とか魅力とかがリアルに描かれていて、きれい事で済ませないところがこの映画の良さである反面、リアルな分見ていて現実の人間関係と同じくらい疲れも感じるので、心の弱っている時には見たくない作品。

メリル・ストリープ氏演じるバイオレットの母親のブーツのエピソードの救いの無さが強烈に印象に残った。

バーバラやほかの娘たちが疎んじるバイオレットの性質は
もちろんバイオレット自身が作り上げているものとはいえ
責任がバイオレットだけにあるとも言い切れなくて
見方によってはバイオレットも被害者で、
でもバイオレットの母親もまた誰かの子どもであったわけで…
って、こういう設定と問題提起、舞台の人好きだよねって感じ。