極楽蝶

「エロ事師たち」より 人類学入門の極楽蝶のレビュー・感想・評価

4.0
これまでの日本映画の定石を打ち破るような今村昌平監督の独自のスタイルを感じる佳作。人間の欲望をユニークなテーマ設定で描いているねぇ!!
昭和30年代後半の庶民の生活や大阪の街並みも、今となるとこの作品の見どころですねぇ(笑)
主役のスプやん(小沢昭一)がブルーフィルムやエロ写真、媚薬を売る自分の仕事を「人助けやぁ」といい、大企業の重役たちにそれらを売っている場面で、ビルの半分では平社員がまじめに仕事をしている風景はウィットが効いていますねぇ(笑)
この作品では、スプやん役の小沢昭一さんは勿論、彼の妻・春の坂本スミ子さん、先生役の菅井きんさん、社長役の中村鴈治郎さん、怪しい女将のミヤコ蝶々さん、刑事役の西村晃さん、ブルーフィルムに出演する少女の父親役の殿山泰司さんなど個性的な俳優さんたちを観ているだけでも楽しいねぇ(笑)
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