高木東

ベイマックスの高木東のレビュー・感想・評価

ベイマックス(2014年製作の映画)
3.8
前情報をほぼ入れなかったので、いったいどういう話が始まるのかと序盤はわくわくしながら観ていたが、中盤に入りストーリーの骨子が見えてくるとちょっと肩透かし。とっちらかったちゃったかなぁという印象。
それでもそれでもすごく面白かったのは、やっぱりベイマックスの造形と所作がもう最高に愛くるしかったから。
ポヨンとしたコイツだけを2時間ずっと観ていたい。それなのに何故戦隊ヒーローなんか絡めるんだよ~?余計なことするなぁと思っていたら、これ原題が『BIG HERO 6』でアメコミの原作があるんですね。なるほどなるほど。そもそもヒーローものだったのね。
<参考>
http://matome.naver.jp/odai/2141314238305441001
 
この原作をディズニーで映画化しようってのがすごいなぁ。ベイマックスが完全に映画仕様になってるのね。大正解。かわいすぎる!
壁にポスッとパンチするベイマックス。短い足でチョンッとキックする(そして届かない)ベイマックス。手を振らないで走るベイマックス。おしりがすっぽり車上に嵌まり動けないベイマックス。
最高。萌え度数でいったら『ガーディアンズ~』のグルートとタイ。

そんな「バージョンアップ」前のベイマックスがあまりにも魅力的なので、話が進みチームもの展開(またそのチームもなんつーか楽しいは楽しいけどベイマックスに完全に食われてたし)になっていくと、ちょっと興をそがれた感が否めない。
チームものじゃなくてバディものにしたら良かったなぁ。でもそれだと原作から逸脱し過ぎか。タイトルも変わっちゃうし。

うーん、チームものならもうちょっと各キャラの絡みを見たかったなぁ。いや、でもそれだとベイマックスの描写が削られるなぁ…。これでも足りないなぁと思うくらいなのに。困ったなぁ…。
(チームのメンバーを全員魅力的に描いてた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はホントに良くできた作品なんだなぁとしみじみ思った)

そうとう話をサクサクと進めてて(エモーショナルな所もかなり飛ばしてた)、感動押しっぽい日本版予告編と違い、観賞後はカラッとドライな感じ。今回は対象年齢をわりかし下の方に設定してるのかしら。

本作を観て連想したのは『天才スピヴェット』『アイアンマン』『スパイダーマン2』『パシフィック・リム』。パシリムはもうモロでした(笑)。

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