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卍 まんじのKAKIPのレビュー・感想・評価

卍 まんじ(1964年製作の映画)
4.2
記録用
増村保造監督、新藤兼人脚本。
岸田今日子が夫がいる身でありながら若尾文子の魅力に堕ちていき夫に関係を怪しまれながら関係を続けるが実は若尾文子には婚約者がいて、、、。

これは単なる同性愛的作品ではなく性別を超えた若尾文子のファムファタール的魔力に岸田今日子と船越英二が嫉妬の炎を燃え上がらせ振り回される。

若尾文子のその説得力たる演技と岸田今日子の元々バイセクシャルの気質を持ち合わせていたのか夫への当てつけが歪んでしまったのか絶妙にわからない演技。
船越英二の頼りなく若尾文子の性別を超えた小悪魔的求心力に異性であり夫でありながら打ち負かされ嵌ってしまう演技。

それらの演技合戦、そして歪んだ情念がまるで卍の形のように表現されている。
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