サンローランのことを調べよう、まずどんな服を作っていたのか…と思って手始めにみたら、おもわぬ拾いものだった。
美術だけでなく、脚本、音楽、撮影など全編にわたってとても気配りの行き届いた映画だった。大変贅沢な作品だと思う。ではそれ以上のもの、衝撃を受けるようなものがあったか？というとそれは難しいけれど…。でも遺族がバックアップした公式な伝記映画で、こんなに荒んでる時期のことを真正面から取り上げたのは勇気あることだと思う。また、英米中心に文化が動こうとしていた時代の空気の移り変わりを描き出そうとして健闘していると思う。
また、サンローランという人物を複雑な、それでいて筋が通った人物として描き、不思議な魅力をもたせた演出も大変よかったと思う。
