シネフィルFUKUHARA

ゾンビ/ダリオ・アルジェント監修版のシネフィルFUKUHARAのレビュー・感想・評価

3.9
数え切れない位観た映画。しかし全部自宅鑑賞で映画館では観たことは無い。
当時のアメリカの大量消費社会、前作と違ってカラーのゾンビ、アメリカ最大のショッピング・モールで撮影、人間怖い、物欲って凄く分かるって映画だ。
改めて突っ込み所が見えてきた。

スティーブンは「ヘリの操縦を教えて」「銃を置いてって」のフランに対してもっと優しくするべき。

ロジャーはトラックのエンジンを始動する時はドアを締めとけ。
ピーターは直ぐ側で見張るべき。

屋上からサポートするフランはスコープも無いのにライフルの腕前が凄過ぎる!(後に「車を使えばいいのよ」とか中々の活躍をする)

トラックで入口を固めるのにヘリコプターは必要無くて燃料の無駄遣いだったのでは? ここで無線機が入手できてたら良かったのに。

139分のバージョンが好きで数え切れない程に観たのはロメロ版、今作ダリオ・アルジェント版は2回くらいしか観てなかった。
何年かぶりに観たが、やはり「あのシーンが無い」と物足りない感想だった。

『ゾンビ』(Dawn of the Dead)にはロメロ監督の手がけた127分のアメリカ劇場公開版と、139分のエクステンデッド・エディション(ディレクターズ・カット版?)があるが 今作ダリオ・アルジェント監修版も有り、この3本が有名。
日本のテレビ版で宇宙線が地球に降り注ぐエピソードから始まるバージョンなんてのもあったらしく観てみたい。
マニアがロメロ版とダリオ版を繋げた特殊バージョンなんかは勿論見てないが必要無いかも?

ダリオ・アルジェント(1940年生まれ)
ジョージ・A・ロメロ(1940年生まれ)

ロメロは語る。「いろんなバージョンが出ているのは知ってるけど全部は観ていないし、どれがどれだかよくわからない。契約上ダリオ・アルジェントがヨーロッパの公開版の権利を有し、彼がカットするという条件だった。それは彼の方がヨーロッパの観客の好みを知っていて、僕のほうがアメリカの好みを知ってるからっていうことで、だから僕がアメリカ公開版をカットした。それがオリジナル版かと言われればそれかもしれないし、ダリオのカットしたものもあるし、僕が一番最初にオリジナルをカットしたものもある。だから何をもってオリジナルかというのはわからないし、、」
↑一部抜粋。

ただ今日コレクションのDVDを見比べるてみると、画角が4対3のダリオ・アルジェント監修版が映像の情報量が多くて、その上下を切ったのが139分のエクステンデッド・エディション版だった。