B姐さん

ゴーン・ガールのB姐さんのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
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公開する前からD・フィンチャー作品の最高傑作になるのではと興奮していた。
で観終わった感想は面白い。面白いんだが、最高傑作ではない。んー傑作でもない。でももう一回観直したくなるものだった。

イマイチだったところは一幕のサスペンス部分だ。
突然失踪した妻の謎部分が、演出の加減、及び役者の演技により(意図的に)フラットな感じで進むので、ハラハラしない。
紋切り型のサスペンスを回避するため、作劇中のパートを公平に見せるため、ほどよくバランスを保った結果として映る。
だから一幕から二幕、三幕へ、サスペンスからスリラー、ホラーと転調するところがあまり落差なく過ぎるので驚きがなかった。あとはキャスティングの妙みたいなものが少ない。というかキャスティングの役回りがあざとく(わかりやすく)配置されている。

それでも飽きず、もう一回観直したくなるのは「視点」が重要なキーの作品だからだ。だから今度はこちらも別の視点でこの重層的な映画をもう一度観直したい。
ミルフィーユを綺麗に食べれるほど自分は器用な人間ではないので。

TOHOシネマズ渋谷(12/14/2014 )
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