ひとつひとつの場面がとても綺麗な作品でした。
スピヴェットや彼らの脳内イメージをあのような形で映像化する試みはとてもユニークだったと思います。
場面が変わる際のポップアップブックのような演出は観ていてとても楽しい気分になれました。
観客の感情をスピヴェットに傾けておき、いわゆる「ムカつくけどよくいる大人像」を見せてくる当たり、風刺が効いていてよかったと思います。
だからこそ、カウボーイダディのパンチはスカッとしましたよ。
しかもやたらかっこよく登場するしね。さながら西部劇の主人公みたいに。
最後にひとつ。
予告では「ラストにスピヴェットが重大な事実を明かす」てな感じで言ってたけども、それがそうでも無かったとは思います。
期待しすぎてたのかもしれませんが。
と、いろいろ書いてきましたけど、一番印象的だったのはセリフですね。
詩のような言い回しを多く含んでいたために、作品全体が叙事詩となっているような印象をうけました。
この映画は素敵でしたよ。
ぜひ劇場で観てみて下さい。