第二次世界大戦中の日本、仲間をかばって上官に逆らったことから死刑に処されることになった青年（亀梨和也）は、結城中佐（伊勢谷友介）により助けられ、D機関と呼ばれる諜報組織のスパイとして訓練された。青年は「カトウ」となり、「魔の都」に潜入し、アメリカ大使のグラハムから爆弾の設計図である「ブラックノート」の奪取を命じられる。
原作は読んでいません。
ストーリーは緩急ついていて、とても観やすくて内容も分かりやすかった。
第二次世界大戦中であることから奇想天外な道具などは無く、カトウのスパイとしての活動は当時でもできる範疇のものに限られるので地味だったけど、現実味があったと思います。
しかし、カトウの情に脆い部分が本来の任務を逸脱して失敗やピンチに陥ることが多く、観ていてイライラしました。カトウの個性でもあり、ストーリーを盛り上げる上で必要な要素ですので仕方がないのですが、私は気になりました。
カトウを演じた亀梨和也は、アクションにスピード感があって、早着替えやジャッキー・チェンばりの逃走アクションは観ていて面白かった。
グラハムの館のメイドとしてリン（深田恭子）が登場するのですが、猫被っているときの甘えた声がどうにもむず痒くなるような嫌悪感を覚えました。リンが本性現してからはなかなか良かったと思います。
本作で一番気になった点は、登場する外国の俳優さんの安っぽさが酷かった。ストーリー的にカトウを追い詰めていく役割を担っている外国の俳優さんの演技がどうにも薄っぺらく、茶番劇を観ている気分だった。ストーリーとして敵役の人がしっかりしていないと主役のピンチなどで感情移入しにくく盛り上がらない。
可もなく不可もなくといった感じでした。色々と面白くなる要素があっただけに惜しい作品だなと思いました。
