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白鯨との闘いのrumblefishのレビュー・感想・評価

白鯨との闘い(2015年製作の映画)
3.3
ハーマン・メルヴィル「白鯨」の誕生につながる実話。

鯨捕りは今の戦闘機乗りの様なものという台詞があったが、冒険心と名誉と金、すべての満足を得られる仕事だったのだろう。アメリカは鯨油だけが目的で、鯨肉は処分してた。

極限状態で人肉を食べざるを得ないシーンが出てくるが、直接的な表現はないので、心配せずに見られます。漂流の中で目が窪んで、頬がこけ落ちた姿はリアルで悲壮感があった。

エセックス号を葬った白鯨は、無人島から一か八かの賭けで出奔したボートを再び襲う。まるでチェイスやポラードたちを覚えていたかのように。チェイスは再び対決することになった白鯨と目が合う。鯨の瞼の上には、前回放った銛が折れた状態で刺さっている。仲間は銛を打てと叫ぶが、チェイスは見逃す、というかそのまま行き違う。自分は打てなかったのではなく打たなかった、見下していた鯨を、海に生きる対等な存在、強敵として認めたということかと思った。

ポスタービジュアルの、巨大な壁のような鯨の目に向かって銛を片手に泳ぐシーンがあるのかと思ったけど、これはなかった様な。