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ジャッジ 裁かれる判事のmaomeiのレビュー・感想・評価

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)
3.8
RDJがたまに某社長とシンクロして見えるのはご愛嬌。法廷サスペンスかと思いきや、静かながら良質な父子の人間ドラマだった。

都会に出て活躍中の敏腕弁護士だけど、彼の心にはずっと父の影がコンプレックスとして横たわっている。地元で判事を務める父と、三兄弟の生い立ち。母の死をきっかけに次第に明らかになってゆく様を、説明クサいシーンを削って自然に感じさせる点はとても繊細で好み。

判事の父にかけられた殺人疑惑を晴らすため、弁護士として裁判に臨む次男。もちろん主眼がそこじゃないから別に良いのだが、真相をめぐるサスペンスとしては少し物足りない印象を受ける。それよりも父の心(これがなかなか読めない)と息子たちの心の邂逅が心くすぐるものがあった。丁寧に作られたドラマだなと思う。ハラハラ感もあまりないのに、不思議と結構長めの尺も気にならなかったから。

RDJ独特のキャラはアクが強めだけれど、彼の演技に救われている部分も大きいように思う。
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