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フランシス・ハのakqnyのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
3.9
この映画でグレタガーヴィグの演技を初めて見たとき、どうやったらあんな演技ができるものかと思った。
何者かにならなきゃと焦る焦燥感ゆえ、周りに集まる人を選び、選ばれる関係性。自分の将来のために友情を犠牲にしたくなる時期はやっぱり誰にでもあるのか…と、自分を見ているようで恥ずかしくなった。

視聴者の心に何か感じさせるのも難しいのに、恥を感じさせるのはとんでもなく難しいはず。楽しいとか好き嫌いはなんとなく感じられても、恥は自己投影ができないと感じられないから。


それから、何者にもなれないことに気づき自分を救ってくれるのは自分でしかなく、それに気づかせてくれるのは、表向きの関係性じゃなく、真の友情なのかもしれない。
自分は今やいつでも電話のかけられる昔からの仲の友人なんて5人くらいしかいない。声をかけてくれるだけでもありがたいので大切にしたいと思う。
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