このレビューはネタバレを含みます
鈍臭く、傲慢ですぐ癇癪を起こすフランシスが、ルームメイトのソフィーと別れ、多くの人と出会い人間として成長する映画。
カンパニーの団員になれず夢破れて、
事務の誘いを受けるが一度は断り、
一周回って事務仕事を引き受け、
才能があると言われた"振り付け"で、
劇をしてみたらまさかの大絶賛。
偶には他人の言うことを聞いてみるのも良い!
カンパニーの団長からベタ褒めされるけど彼女の意識はそこには無く、
ただ見つめるのはソフィーだけ。
その二人の視線のぶつかる所には、
二人だけの、誰にも知られない"秘密の空間"が存在している。
それは二人だけが理解し合えればいいもので、フランシスにとってはそれが一番重要な"恋愛のポイント"。
そんなこんなでまた一人に戻る訳だけど、
アパートを単身で借りれるようになり、
少しずつ自分を変えようとするフランシスの姿がそこにはあった。
郵便受けにネームプレートを付けよう!
でも名前がフランシス・"ハ"までしか入らなかった。。。
そんな最後の鈍臭いオチもフランシスらしくて良かった。
1時間25分という短い中で、
これだけの世界を体験できて満足。
同監督のイカとクジラも良かったなと思いつつ、フランシスを演じてるグレタ・ガーウィグがレディー・バードを監督していて驚いた。
二つの意味で驚かされた映画でした。