さあや

フランシス・ハのさあやのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
3.6
ラストでようやくタイトルが腑に落ちる。そして誰もがフランシスに恋に落ちる。
いやうまいこと言いたくて言いすぎた、いつの間にかフランシスに対して親目線になっていて、ラストでホッとする、が正しいかなあ

フランシスは個性が羽を伸ばしすぎてるというか、ベンジーも言ってた通りスッパリ言えば変人で、もどかしさを感じるくらいに良かれと思っての行動や言動が空回りしているのが見ていてとっても辛い。心に幼さを抱え続けているが故に周りに置いてけぼりにされてる感じも切ない。モノクロなのも相まって余計悲しくなっちゃうのかもしれない。
歩き方とか食事の仕方とか化粧っ気のなさとか、所々の所作でガサツさとか不器用さを感じるし自分と精通する所があって他人事で片付けられない。だからこそ応援したくなっちゃう。グレタの天才さに引いてる。

フランシスがデヴィッド・ボウイのModern Loveと共にニューヨークを駆け抜けるシーンがだいすき、なんにもうまくいかなくったって好転しない毎日に嫌気がさしたって、進みつづけなきゃはじまらない、すごく前向きになれる映画だった。全然関係ないんだけどこのシーンでスタパンのザ・ワールド・イズ・マインを思い出した。

プレイボーイなアダム・ドライバーたまらんなあ若い!良い!好き!
別にものすごい展開がある訳でもフランシスが大成長を遂げる訳でもないんだけど、なんでか刺さるし良い余韻が残る。

モノクロなのにはどういう意味があるんだろう。
にしてもタイトルやっぱり良すぎるなあ
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