はなかすちゃん

フランシス・ハのはなかすちゃんのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
4.7
ずっと仲良しで、気が付けばいつも一緒にいて、一番大切で、その人からも一番大切にされてると感じてた女友達が、年齢を重ねて学校以外のコミュニティで出会った恋人、大切な友人とかができてきてどんどん自分がその人の一番じゃなくなる感じ、わかるぅ~~

一緒に将来の夢を語った友達がいつの間にか手堅い仕事してる、お洒落でもアーティスティックでもない、自分からしたら友達には到底見合わない!と思うような男と付き合って、仮の彼氏だから、って言ってたくせに婚約??!あんなに仕事が大事っていってたのに、辞めたの!??ていうか何にも聞いてない!!とか、なんかつらいよなあ。
そもそもソフィーが夢を語るとき、ソフィーはこうなったらいいなの夢物語として語ってて、フランシスは本当にそうなるって思ってて、その小さな差が、進む方向をどんどんわけちゃうのかななどと。

彼氏に同棲誘われて友達いるからって即断る感じとか、あんま仲良くないカンパニーの友達との距離感の縮め方とか、その人に招かれたホームパーティでの振る舞いとか、とにかくフランシスは、女学生の感じをずーっとひきずっている感じが、見ていてやきもきするような、でもちょっと羨ましいような感もある。最後のフランシスの振り付けたダンス、いろんな人が一瞬繋がって離れるけど、離れたからって繋がってないわけではなくて同じ場所にいるんだよっていうフランシスの成長がみられた感じがしてとてもよかった。ソフィーをあんなに遠くから穏やかな目(だけど熱視線)で見られるようになったフランシス、よかった!

「住む場所」が印象的に描かれていて、いつもフランシスは誰かと暮らしてるとか、居候してるとか、寮に住み込んでるとかで自分の場所を持ってなかったけど、最後に手に入れたイームズのチェアなんかないけどこざっぱりした部屋、最高かよ。


初めてこの映画みたのは24歳だったけど、27歳で見直してよかった。愛。