KARIN

フランシス・ハのKARINのレビュー・感想・評価

フランシス・ハ(2012年製作の映画)
3.7
フランシスの自由さとニューヨークの生き生きした世界が、レトロな白黒と相まって絶妙な世界観に!

白黒映画はいい意味でも悪い意味でも「ザ・映画!」って感じで、観てる間も映画であることを常に思い知らされるわけだけど
今作は不思議とリアルな世界を見ているようで、自然と白黒世界に引き込まれていきました。

恋愛は大変で最優先だと過大評価されてるけど、
友達関係も同じくらい大変で複雑なこと。

今まで双子のように仲が良かったのに、説明もなく少しずつ心が離れていくこともある。
どちらかが「大人」になって、残された方は惨めな気持ちにもなったり。

そんなビターな友情の揺れ動きは「ゴースト・ワールド」を彷彿とさせるよう。毒は少なめだけど。

大人になりきれないのは同時に夢を手放さないこと、自分に正直に生きることでもある。
そんな生き方してると世間的には「ダメな奴」と言われるかもしれないけど、こんな生き方もあるってこと、忘れてない?楽しいよ?という疲れた大人の顔に冷たい水をかけてくれるような、キュートな映画でした。
ラストは心温まる♡
KARIN

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