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小さな逃亡者のbennoのレビュー・感想・評価

小さな逃亡者(1953年製作の映画)
5.0
写真家であるモリス・エンゲルとルース・オーキン夫妻の映像と知り鑑賞…。

エンゲルは自作の軽量小型カメラを用いてとても身軽な動きで映像を捉えます…。

「彼がインディペンデント映画への道を示してくれなかったら、ヌーヴェル・ヴァーグは決して生まれなかっただろう」とトリュフォーは言います…。


舞台はNY…冒頭、地面に馬に乗ったカウボーイの落書きをする7歳のジョーイ…彼は母親と兄レニーの3人暮らし…。

ある日、母親は泊まりがけで祖母の看病に…ふたりは留守番をさせられます…。

ジョーイはお兄ちゃんが大好き!! いつもついて回ります…そしておもちゃのライフル銃で遊んでいた時、レニーは服にケチャップを付け、ジョーイに撃たれて死んだフリ…!!

本当にレニーを殺してしまったと思い込んだジョーイは、母親が置いていったお金を持って逃亡!! そして遊園地のあるコニーアイランドに辿り着きます。

ポッコリお腹の幼児体型、7歳より幼く見えるジョーイが大人の中に紛れ彷徨う姿は危なっかしくてハラハラ…そんな気持ちをよそに…彼にとって遊園地は新世界!! アトラクションに興じます…回転木馬では憧れのカウボーイ気分…バッティングのコーナーでは長く重たいバットに逆に振り回される姿が可愛すぎます…。

お金を使い果たし…ある少年から空ビンを集めてリサイクルの小銭を得る術を学びます…。そしてお金を集めては大好きなポニーに乗って、ここでもカウボーイ!!

日も翳り、海水浴客がひとりふたりといなくなり….たったひとりになったジョーイ…最高の被写体…海辺のちょっぴり寂しいシーンは堪りません…。ただ逃亡者としてのジョーイは確実に生き抜く力を身につけていきます…。

翌日、仲良くなったポニーの世話係が機転を効かせ家へ電話…レニーが駆けつけます。

入れ違いになりレニーは伝言板に…
“Joey, I am not dead. Go to the parashoot and wait.”
(ジョーイ、僕は死んでないよ。落下傘のところで待ってて…)

伝言板は、みんなが手を加え…

       ↓ ↓ ↓

“Joey, I am dead. Go to the parashoot and JUMP.”
(ジョーイ、僕は死んだ。落下傘のところに行ってジャンプしろ)

“Dope! You spelled parashoot wrong. It’s parachute.”
(落下傘のスペルが間違ってるぞ)


レニーは色んなところに伝言を残します…果たしてふたりは会えるの〰︎???

スティーブン・フォスターの♬懐かしきケンタッキーの我が家…やハーモニカの劇伴も素晴らしく、ジョーイの心情を表現します…。

ただ何と言っても、写真家としてのショットがどのシーンでもキマっていてめちゃお気に入りෆ*映像自体も子供目線で下からのアングルやキョロキョロ目線! 急なジャンプショットも見せ場を作ります…。今作も写真集があれば…速攻凸ணヽ(•᎑•๑)ഒ·゚ポチィコ !!

そして…ラストは…ベストショット!!!


✎︎ 今作はYouTube(英語音声、字幕なし)でご覧頂けますっს


thanks to; sonozyさ〰︎ん↟⚮̈↟ᐝ。
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