みきお

アントマンのみきおのレビュー・感想・評価

アントマン(2015年製作の映画)
4.6
隠れ傑作
本作は愛する娘を養っていく為に犯罪を犯すスコットラングがアントマンとしてピム博士が開発した技術の悪用を防ぐために敵と戦っていく物語。
スコットラングの心情の描写がかなりリアルで、犯罪を辞めようと決意したスコットが徐々に犯罪に手を染めていく様が見ていて楽しかった。
また、娘に対する思いもひしひしと感じられ、本当は犯罪なんかしたくないけれどしないと金は稼げないという相反した考えと葛藤するスコットを言葉ではなく行動で表現していた点が素晴らしく感じた。
またストーリーはヒーローの王道展開だが、かなり楽しめた。
今作の見所はなんと言っても体を小さくする能力を活かした戦闘シーンだ。
敵に囲まれたら小さくなって回避し、敵が移動する場合は蟻を有効に活用し、周りにある障害物を有効に活用したりなど、戦闘はとてもバリエーション豊か。
そのため見ていて飽きず、終始興奮していた。
また、スコットの犯罪友達のポジションもかなりよく、シリアスになりそうな展開を面白いギャグで調和し、アントマンを助ける時は有能な相方として活躍してくれた。
このキャラ達がいたおかげでこの映画にもっと華が付いたと感じる。
個人的にこの作品はmcuの中で上位に食い込むほど面白いと感じている。
近頃、マルチバースや、他キャラとの関わりが多いmcuだが、そんなことは一旦考えずに、ひとつの単独作としてこのような作品が今後作られると嬉しい。
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