ダース米田

アントマンのダース米田のレビュー・感想・評価

アントマン(2015年製作の映画)
4.1
スコット・ラング。
窃盗の前科アリ。
奥さんとは離婚。
仕事も見つからず、一人娘キャシーの養育費も払えない。
そんな崖っぷちな彼がアリついた仕事とはいったい!?


ガーディアンズに続き、MCUにまた新たな単独作品が誕生。本作は普通の人間がスーツを着て悪と戦うオーソドックスな内容で、野心家な大企業のトップが悪役である等、アイアンマンに近いベタなアメコミヒーロー映画となっています。
しかしヒーローはヒーローでも、「娘の理想の父親」という、頼れるお父さんヒーローなのが最大の特徴です。

作風としてもコメディ寄りな内容となっているのも特徴。身体を縮小させて戦うという新感覚なアクションも見どころで、所々に笑いを組み込んだ演出が見ていてとても楽しい。
また、「縮小サイズの壮絶な戦い」→「唐突に通常サイズの映像(しかも無音)」という演出は、まるでナイト・ミュージアムのミニチュアコンビの活躍を彷彿とさせるもので、個人的に最高だった。

ちなみにナイト・ミュージアムでは主人公が、
・失業者
・奥さんとは離婚(奥さんは再婚済み)
・求職中
・子供のために大奮闘
等等、主人公の境遇が本作と非常に似通っている。その上ポール・ラッドも出演してるというから面白い。
しかもポールの役が主人公ラリーの元奥さんの再婚相手という、本作とは完全に立場逆転な役どころであり、ここまで来るともはや笑うしかない(笑)

続編への多くの伏線を感じさせつつも、キャプテン・アメリカシリーズ完結編「シビルウォー」にも登場するアントマン。
どんどん複雑化していくMCUですが、本作はあまり予備知識を必要としないもので、アクションファンにもコメディファンにもオススメな作品です。
ダース米田

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