ヤマタノオロチ

ウォーリアーのヤマタノオロチのレビュー・感想・評価

ウォーリアー(2011年製作の映画)
4.0
大会までの準備シーンが一番面白いかもしれない


試合のシーンに注目しがちですが、視聴覚効果を利用した面白いシーンがあります。
映画の中盤で当然ドラマの「24」の様に画面が分割され、主人公二人のトレーニングシーンや草試合、ニュース番組が映し出されます。分割された映像の位置が入れ替わるのですが、それと同期して音声も同じ様に入れ替わります。まるで複数のボーカルがそれぞれ別の歌詞を歌いながらポジションチェンジをする様な感覚になります。この様な演出は映画では中々見れません。たった数分間のシーンでですが、BGMともマッチして物語の加速感が味わえます。

ボクシング映画が多い中、MMAというニッチなジャンルを舞台とした試みも評価できる。映画としてもよく出来てるし、MMAが題材として使える事をこの作品が証明した。

ただ、結末が気に入らない。
肩折られたぐらいからスポーツではなく、ただの決闘になっている。大会名が「スパルタ」だからって、主人公達をグラディエーターにする必要は無い。レフリーストップやドクターストップで試合を終わらせて、音のない言葉で締めくくっても良かったはず。

MMAを知らない人が「我慢すれば負けない」みたいな根性物として誤解をしてない事を願います。それぐらいレフリーの判断が急に遅くなる
ヤマタノオロチ

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