ロフー

ホームレス理事長 退学球児再生計画のロフーのレビュー・感想・評価

1.0
オセロは相手に四隅を取らせて勝つのが自分のスタイルという理事長。
これを聞いて、セコい人間だなという印象を受けた。
負けても言い訳が立つ不利な状況にして、それで勝つのをよしとする。
美談が好きで自己陶酔してしまうタイプじゃないだろうか。

立ち上げ当初からのこのNPOの計画性のなさといい
理事長の日々の仕事ぶり、生活ぶりはいい加減に見えた。
胸ポケにはタバコをいれて、穴が空いた靴はそのままに
そんな格好で出向いてスポンサーになってもらいたい相手に
会うなり協賛金の話をして理解が得られるのか??
貧すれば鈍するといえばそうなのだろうが。
相手に四隅を取らせて勝つって、こういうこと?

今日は100件まわります!みたいに、出来もしない聞こえのいいことをつい言ってしまうし
スタッフに土下座するシーンでも、筋違いとは思いますがお願いします、という言葉だけを繰り返していた理事長。
この人から出る言葉のワンパターンさには、掲げる理念が崇高でありさえすればいいという考えの甘さを感じてしまわずにはいられない。

のちに数千万円の資金提供があったという話だけど
HPを見るところ矢場とんあたりの大口スポンサーを捕まえたのだろうか。
とはいえ、これが続くとは到底思えないなぁ。

野球を通して再教育をして、社会に送り出すと言うと聞こえはいいが
監督はずっと踏ん反り返ってイスに座っていて面倒くさそうだし
生徒同士の揉め事の解決方法は見てられないほど雑だったし
しまいには鉄拳制裁まで飛び出す始末。
あれを愛情ゆえの指導などと言って欲しくない。
おかやま山陽での暴行事件からは封印してたが出てしまった、というのはヘタな言い訳に聞こえた。

東海テレビのスタッフは、観る人の心が動くようなものを撮りたかったと
ビンタや土下座のシーンについて語っていた記事を読んだが、安直だししょーもないよ。
あのビンタはやり方を知ってるビンタだから、音の割には痛くないそうです、なんて自己弁護に聞こえるようなことも言ってて恥ずかしい。
何発もビンタをされるシーンが、いつまでも残る形で映像化されて不憫で仕方ない。
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