ホームレス理事長 退学球児再生計画の作品情報・感想・評価

ホームレス理事長 退学球児再生計画2013年製作の映画)

上映日:2014年02月15日

製作国:

上映時間:110分

4.2

あらすじ

様々な事情で高校をドロップアウトした球児たちに「再び野球と勉強の場を」と山田豪理事長がNPOルーキーズを創設したのは、二年前。いま愛知県常滑市のグラウンドには白球を追う若者の声が響いている。でも、何かがおかしい。「大人も泥まみれになって子供と一緒に這いあがる。それがルーキーズの理念、魂」熱っぽく語る理事長の自宅は、真っ暗。電気・ガス・水道が止まっていた。ルーキーズは資金繰りに窮していた。それでも…

様々な事情で高校をドロップアウトした球児たちに「再び野球と勉強の場を」と山田豪理事長がNPOルーキーズを創設したのは、二年前。いま愛知県常滑市のグラウンドには白球を追う若者の声が響いている。でも、何かがおかしい。「大人も泥まみれになって子供と一緒に這いあがる。それがルーキーズの理念、魂」熱っぽく語る理事長の自宅は、真っ暗。電気・ガス・水道が止まっていた。ルーキーズは資金繰りに窮していた。それでも、理事長は諦めない。寄付集めに奔走し、消費者金融に駆け込み、取材クルーにまで借金を願い出る。挙句、カメラの前でヤミ金の借入申込にペンを走らせた。

「ホームレス理事長 退学球児再生計画」に投稿された感想・評価

美談に溺れてる計画なしのおっさんの世間との距離感、あのスナック的なスナックのお客さんしかいない強烈な営業の様子でだいたいOK。




NPOの記録も更新されていないし、池村監督も亡くなられていて、溜息しかなくて、ドキュメンタリーは続くよ
kurage

kurageの感想・評価

4.0
理事長に対して生まれた嫌悪感はなんなんだろうな。
ずっと考えさせられるという点で、忘れられないドキュメンタリー映画となった。
ロフー

ロフーの感想・評価

1.0
オセロは相手に四隅を取らせて勝つのが自分のスタイルという理事長。
これを聞いて、セコい人間だなという印象を受けた。
負けても言い訳が立つ不利な状況にして、それで勝つのをよしとする。
美談が好きで自己陶酔してしまうタイプじゃないだろうか。

立ち上げ当初からのこのNPOの計画性のなさといい
理事長の日々の仕事ぶり、生活ぶりはいい加減に見えた。
胸ポケにはタバコをいれて、穴が空いた靴はそのままに
そんな格好で出向いてスポンサーになってもらいたい相手に
会うなり協賛金の話をして理解が得られるのか??
貧すれば鈍するといえばそうなのだろうが。
相手に四隅を取らせて勝つって、こういうこと?

今日は100件まわります!みたいに、出来もしない聞こえのいいことをつい言ってしまうし
スタッフに土下座するシーンでも、筋違いとは思いますがお願いします、という言葉だけを繰り返していた理事長。
この人から出る言葉のワンパターンさには、掲げる理念が崇高でありさえすればいいという考えの甘さを感じてしまわずにはいられない。

のちに数千万円の資金提供があったという話だけど
HPを見るところ矢場とんあたりの大口スポンサーを捕まえたのだろうか。
とはいえ、これが続くとは到底思えないなぁ。

野球を通して再教育をして、社会に送り出すと言うと聞こえはいいが
監督はずっと踏ん反り返ってイスに座っていて面倒くさそうだし
生徒同士の揉め事の解決方法は見てられないほど雑だったし
しまいには鉄拳制裁まで飛び出す始末。
あれを愛情ゆえの指導などと言って欲しくない。
おかやま山陽での暴行事件からは封印してたが出てしまった、というのはヘタな言い訳に聞こえた。

東海テレビのスタッフは、観る人の心が動くようなものを撮りたかったと
ビンタや土下座のシーンについて語っていた記事を読んだが、安直だししょーもないよ。
あのビンタはやり方を知ってるビンタだから、音の割には痛くないそうです、なんて自己弁護に聞こえるようなことも言ってて恥ずかしい。
何発もビンタをされるシーンが、いつまでも残る形で映像化されて不憫で仕方ない。
Shoya

Shoyaの感想・評価

4.5
衝撃的。

山田理事長は本当にどうしようもない人間だ。
あんなノープランでよく団体を立ち上げたものだと感心する。
昨今流行っているクラウドファンディングでももう少しマシなリターンを支援者に用意するだろう。お金を出す理由が「見ず知らずの子どもたちの将来の為」というだけで、リターンが無しとは思わなかった。
そんなダメ人間とまっすぐな子どもたちを見れるだけでもこの作品はとても面白く、何よりもリアルだ。

このレビューはネタバレを含みます

大ッキライな努力・忍耐・根性の世界
見てる最中ひたすら不愉快だった。
理事長は愚かで成長もない。
こういう愚かさをどうやって止めるかが正義だと思った。

見終わって、そういう懸命な判断をする自分の愚かさを思い知った
自分が持っているものから、社会のために果たして何ができるのか?
それを考えたときに、これしかない!と思えるものを見つけた。

だから山田さんは戦えるのだ。

人から見れば、常軌を逸してみえるだろう。
だが、それが一蹴できるほど単純な話ではないんだということを言っているのが今作だ。

もしかしたら、この作品に何も感じられない人がいるのかもしれない。

でも今作には負け犬どもの希望があふれている。
ぜんぜん正しくない世界で、抗おうという人々の血がにじんでいる。


人々は甲子園球児をさんざん消費してきた。
そこからこぼれる子たちの存在も薄々知ってはいる。
なのにその子たちはただ社会から放置されるだけ。
この不条理さに、山田さんは耐えられないんだろう。

不器用でも、信念を持って戦う姿に、何も感じられないやつはカスだ。
少なくとも私はこの山田さんのあり方に心酔した。
東海テレビドキュメンタリー劇場第6弾。
DVD化の予定はないらしいがすごい大傑作。

山田理事長は高校をドロップアウトした球児達に「再び野球と勉強の場を」とNPOルーキーズを創設する。
その理事長の自宅に行ってみると真っ暗。電気・ガス・水道が止まっていた。
ルーキーズのための資金繰りに窮していたのだ。

この山田理事長はいわゆる”憎めない人”という見た目と性格である。
しかしその反面、理念だけは素晴らしいが、構造が明らかにおかしいものを成立させよう必死になっているような”要領の悪い人”でもある。

山田理事長の日常を追っかけてみれば、ほとんどが資金集め。
店舗や企業に訪問しては寄付を募ったりなどを繰り返す。
挙げ句の果てにはドキュメンタリーのクルーの方を見つめ出す瞬間があり、そこからの展開がマジか…というくらいスリリング、怖かったくらい。

もちろん山田理事長が一人でやってる組織ではないので他の大人もいるのだが、彼らは完全に呆れており、投げ出す寸前の人までいる。
だって会議もそっちのけで資金集めだけに奔走しているのだから。

山田理事長と対極の位置にいるような人がルーキーズの池村監督。
彼はニコニコしている山田理事長とは違い厳しい。
自殺をしようとした球児がいた。彼に9発の本気ビンタを連続で浴びせる。
このシーンはテレビ放送時に物議を醸したようだ。
フジテレビは放送を拒否したそうだ。

文面だけだと伝わらないかもしれないが、池村監督はすごい誠実な人だから本気のビンタをそんなにも浴びせた事がそこまでを観てたらわかると思う。
本当に尊敬できる人なのだ。

一方、山田理事長は尊敬はできない、しかし見放せない、そんな魅力がある。

そんな対極の2人の間には確かな絆がある。
うまくまとめられないけど、人間臭いなぁ、と生きる力が湧くようなそんなドキュメンタリーでした。
キンジ

キンジの感想・評価

4.5
「愛されるアホ、彼はそれでも俺よりはるかに高いところにいるのかもしれない。」

私は、この理事長が嫌いだ。
頭下げればなんとかなると思ってるやつ。
根性さえあればなんとかなると思ってるやつ。
気持ちは伝わると思ってるやつ。
努力は報われると思ってるやつ。
理事長はまさにそんな人だった。
根性論丸出し、精神論丸出し。


けど、そこにはそうせざるを得ない現実がある。
根性に頼る他ないじゃないか、ここまで来てしまったらという状況がある。
それが今の日本なのだと思う。
社会のレールから外れた人間はほったらかしにされる日本という国の現実だ。


それでも、ドロップアウトした青年を救うために頑張れる人というのは狂気だと思う。
その狂気によって、ドロップアウトして心の荒んだ青年たちが笑顔を取り戻している。
狂気によってでしか、青年の笑顔を取り戻せない国って先進国といえるのか?
と、思う。


公教育による負の側面を、民間団体に押し付けておくのは、資本主義社会では無理があると思う。


ドキュメンタリーを見ると、現実の曖昧な部分や負の側面が目に見えて、頭がリセットされる。


情報が氾濫し、それに伴って単純化して捉えようとする人間が増えている。
これを見ても、「高校中退した人間は甘えだ。自己責任だ。自分でなんとかしろ。」と単純化できるだろうか。
大人の力を借りながら、それでもあくまで主体的に、野球に打ち込みながら、笑顔を取り戻していく青年を見て「ドロップアウトしたやつは、自分でなんとかしろ。」と思考停止するやつはバカだと思う。
理事長もバカだけど、ドロップアウトしてしまった人間をほっとくような社会はもっとバカだ。
救いようのないバカ。


NPOに教育の負の側面を押し付けているのは、私たちだということを忘れてはいけない。


教育ってなんだ?
成長ってなんだ?
日本ってなんだ?
金ってなんだ?
ドキュメンタリーってなんだ?
現実ってなんだ?
虚構ってなんだ?

これらの疑問全てをごちゃ混ぜにして食って、気持ち悪くて吐いた。
流石、東海テレビドキュメンタリー。
この作品もすさまじいです。


理事長の言っていた通り、大きくジャンプする前のしゃがんでいた時期だったんですね。



そして、監督が選手たちに伝えていた。

『諦めなければ、勝てるんだ。』

そのメッセージ。
誰よりも理事長がしっかり体現していたんですね。


観ていた僕は、
(もう、終わりだよ)
(諦めた方がいいよ)


とか、何度も想ってしまいました。


しかし、最後まで諦めなかった理事長。
素晴らしい。
DON

DONの感想・評価

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傑作という言葉すらおこがましいドキュメンタリー映画の臨界点。ここには人として失ってはならない何かかけがえのないものが確かに映っている。
カメラの「被写体」となることで、すでにその対象者や環境は変化を被っていると言える。だが、その上で撮影する側とされる側という両者の距離、共犯者への一線を越えずにぎりぎりで保つ「観察者」としての視点が極限に達するまで生かされている。だからこそ、変わりゆく、また変わらない球児たちの姿があまりにも美しく胸をつく。彼らは彼らでしかないということの絶望と奇跡。
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