john

リトル・フォレスト 夏・秋のjohnのレビュー・感想・評価

4.1
東京から東北の盆地に逃げ戻ってきた女の主人公の生活を描いた物語。
春夏秋冬を一本ではなく二本立てで、
しかも季節ごとにエンドロールを入れるという粋な心遣い。
田舎を持つ人は懐かしさを持つ映画。

スーパーも大型店からもチャリで数十分かかることもあり、基本的には自給自足の生活。畑・田んぼ仕事、季節折々の家事でほぼ100%。たまに2人の男と女の友達が出てくるのもちょうどいい。主人公がちゃんと汗かいて生きている。

ザ・日常。

ソースやヌテラなどの調味料を母のオリジナルだと思っていた
という小さなエピソードはなんだか強く共感できてしまう。
家と外には知らぬ間に色々なギャップがあるんだろうな。

橋本愛演じる主人公のモノローグに乗せた
映像美と音響、宮内優里の劇中音楽、
FLOWER FLOWER (ボーカルはシンガーソングライターのYUI) の
エンドロールにより、等身大でありつつも見事な芸術作品に仕上げた。

暑さ湿度など嫌なこともあるが、
夏は観ていると元気がでる。
稀に見る自然系ヒーリング映画。
サラウンド音響で楽しみたい作品。
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