映画泥棒

アマデウスの映画泥棒のネタバレレビュー・内容・結末

アマデウス(1984年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

他人と比べることの無益さと恐ろしさを生々しく描いた大作。

側から見たらサリエリも十分成功しているし、経済面に至ってはモーツァルトより安定している。しかし嫉妬に囚われたばっかりに人生を謳歌できず、死ぬまで他人に固執し苦しむ姿は痛ましい以外のなにものでもありません。

嫉妬とは努力している人ほど、かかりやすい皮肉な病。人によってはその病を客観的に見る体験に、大きな意味があります。

映画としての高い価値に重々頷ける反面、娯楽として評価するといくつかマイナスな点もありました。

作中にはオペラシーンや作曲シーンが多いため、クラシックに疎い私には退屈に感じてしまいます。それとサリエリが話していた通り、私を含む大衆はクライマックスに盛り上がるシーンが渇求します。ラストまで高い水準で駆け抜けてきたので尚更物足りなく感じるのでしょう。
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