nodaru9

アマデウスのnodaru9のネタバレレビュー・内容・結末

アマデウス(1984年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

アマデウス ディレクターズ・カット
★★★★★★★★★☆
2002-米
★★★★★★★★★☆

1984年公開時にカットされた部分を20分プラスした作品。圧巻の三時間ジャスト!
高校の音楽の授業でオリジナル160分版(1984公開版)を鑑賞したが、その時ピンときてなかった。
しかし、今回はピンときた。いや、ピンどころじゃないっ、“ビーンッ!”ときてしまった。
もうネタバレしてもこの映画の魅力は全く色褪せまない。というか、ネタバレするようなエピソードない。音楽家サリエリの自殺未遂から始まるが原因は同時代に生きたモーツァルトを殺害した悔恨の一念から。
自殺未遂で終わったサリエリの語りがそのままストーリーになっている。
サリエリの“天才ではないが一流である、一流であるが天才ではない”が故の苦悩が凄まじい。色んな歯痒さが入り混じってドロドロ感最高潮。

歯痒さその一、“持ってる者”と“”持たざる者”の能力差に対する歯痒さ

歯痒さその二、自分が神聖だと感じている音楽の才能がゲスな人物に宿ってしまった歯痒さ

歯痒さその三、超天才をただの天才としてみる大衆の無知に対する歯痒さ(唯一サリエリのみがモーツァルトの超天才を理解)

歯痒さその四、本当は超天才を心の底では認めているにも関わらず、それに伴う嫉妬心を他人に知られたくないという自己嫌悪の歯痒さ

でもサリエリのその人間臭さがよい!サリエリ、超凡人。そして俺、超共感。

キャスティングも◯。モーツァルトの笑い方のゲス加減と、サリエリのゴリ顔加減をミックスした笑いのシーンは確かに劇場内が笑いに包まれた。

ある程度人生の結果が分かりつつある大人になって観ないとこの作品は??だと思う。さすがに高校時代のワタクシには難易度高かったかもしはれん。
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