1985年公開
監督:ミロシュ・フォアマン
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舞台「アマデウス」の映画化作品。
モーツァルトと、同じく音楽家であったサリエリの、天分と嫉妬のお話。
才能とは、神への信仰に対する見返りとするのなら、なぜ、神はやつに微笑み、私をここまで苦しめるのか。なぜ、こんなにも不平等で理不尽なのか。そんなにやつが愛おしいのなら、やつを苦しめ否定することで、神を否定し、笑ってやろう、と。
彼我の埋めがたき才能の差にもがき苦しんだサリエリが、本当にうらんだのは、モーツァルトではなく、神だったと。
でも、神は本当はサリエリにも十分微笑んだはずだったのにね。
才能とか、天分とか、翻って努力とか、信仰とか。人生の、かなり難しい構成要素が、残酷に描かれていて、とても、考えさせられますよ。
高校の音楽の授業で見たことありますけど、もっかい観て、さらにそう思いました。
モーツァルト役のトム・ハルスが、ピアノも指揮もかなり本物で、
役者魂を感じました。すごい。
2009年4月5日