このレビューはネタバレを含みます
母アンナの出生が明らかになった時
すべての疑問が繋がって
よけいに悲しくなった。
アンナはアンナの母をレイプした
実の父そのものだと気づかされたから。
わたしのお姫様〜などという扱いは
父親のそれそのものではないか。
しかし同性の母娘ゆえ他人は
彼女なりにヴィオレッタを愛している
などと言うし
アンナ自身も疑っていない(だから怖い)
ヴィオレッタは自分に関心のない母親が
自分と一緒にいてくれることに喜びを感じ
母とともに過ごすために
言いなりになる。
そうして迷い込んだ母(大人)の世界は
ヴィオレッタを染めていくが
心までは染められなくて
(おばあちゃんの祈りの成果)
母以上に成長することを
選んだラストだったと思う。
衣装や景色がオシャレだけど
同級生とのアンバランスさなど
映画の不安定さをより際立たせていて
よかった。
最後まで観ないと
つまらなかったという感想になりそう。