ごんチキン

紙の月のごんチキンのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
3.4
角田光代の書いた小説が原作で、女性銀行員の横領事件を描いたサスペンス映画です!
女性の方に観ていただきたい👍

1994年 バブル崩壊後、主婦の梅澤梨花は夫と暮らしていたが愛を感じられずにいた。ある日、顧客の孫 光太と不倫関係になり、銀行のカネを横領してしまうというストーリー

何ヶ月か前に『湯を沸かすほど〜』を観ましたが、そのあとに本作を観ると宮沢りえさんの演技力が光りますね✨
脇役の小林聡美さん、大島優子さん、池松壮亮さん、石橋蓮司さんも全員キャラが立っててすごく良かったです👏

愛を求めてカネを盗み、歯止めが効かなくなる女性の犯罪ストーリーですが、男女で観た印象が変わる"女性視点のジェンダー映画"という解釈もできます!
自分に無関心な夫、上司・顧客からのセクハラ発言…一部の女性にとってはストレスの大きな原因だと思います💦
友達がいれば愚痴を言ったりできるのですが、梨花には親しい友達がいません(ー ー;)
彼女が求めるものは「自分自身を認めて愛してくれる人」、わかりやすく言えば "ホスト遊び"と同じです…笑
そう考えると、1994年は性差別やジェンダー問題も多く、女性にとって"生きにくい世の中"だったわけです(・・;)
現代で、顧客のジジイが「旦那と上手くいってないんだろ?作ってんのか?子ども」なんて言ったらソッコー訴えられますね(^◇^;)

"カネ"というただの紙切れで、紙切れのようにイカサマな幸せを手に入れる…高い物を買ったり良い物を食べたり、多くの人間にとっての幸せは"カネで買えるもの"なんですよね😔
「カネで買えない幸せ」と「カネで買える幸せ」、ラストにはその両方が出てくるので「はたして、どっちが本当の幸せか?」ということをジワジワと考えさせられます🤔

特に女性のみなさん、どうでしょうか…お金で幸せは買えると思いますか?
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