アルパカメタル

悶絶!!どんでん返しのアルパカメタルのレビュー・感想・評価

悶絶!!どんでん返し(1977年製作の映画)
3.8
冒頭のオープニングロールが流れる演出から心掴まれてる。

日活ロマンポルノの「10分に一回の性描写」という決まりと同じ位のペースで暴力描写が結構ひどい(当時の倫理観だからと言い聞かせてみるけどやり過ぎだろと思う瞬間も...。まあコメディ感覚でやってるのはわかるので)。

音楽のセンスが凄い、突然の矢野顕子。話はずっと「何やってんだ」感(コメディでやってるんだろうなってところはずっと失笑しながら見てたんだけど、最後の大開脚階段落ちは流石に声出して笑ってしまった)。ロマンポルノの中でもLGBTQ映画の文脈で度々タイトルが出てくるのもわかる。暴力に対してこの倫理観でやってる時代に、「レズビアンって治るのかな」「治すもんじゃない」みたいな会話があるの凄い。こんなにずっとめちゃくちゃだったのにラストになんだか哀愁を感じてしまうのはなぜ...。

「反恋愛映画論」という本の中で紹介されていたので観たのだが、神代辰巳の作品をもっと観たくなった...。