B姐さん

悶絶!!どんでん返しのB姐さんのレビュー・感想・評価

悶絶!!どんでん返し(1977年製作の映画)
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どうかしている人達が本当にどうかしている事になり、その中で人生の「どんでん返し」みたいなものが行われる、という映画。

神代辰巳の映画はよく「道を間違えたひとたち」が描かれるが、自分たちが「道を間違えた」とは思っていない。ただ日々の生活の中を戦っているだけで、その人生を面白がっているようにも見える。この映画の主人公、東大卒のエリートサラリーマンもある出来事からドロップアウトしてしまうのだが、その人生をすんなり受け入れ面白がっている。

JPOPとか『アナ雪』の歌のような「自分らしく」「ありのままに」とかそういう陳腐な「自己肯定」の話ではない。そういった「自己肯定」にもれなくついてくる、100円ショップで売られているような「プライド」もない。
とにかくゴミのようなモノを捨てて笑ってしまおう、という痛快な、そして感動するラストシーンを見せられたらこちらは「悶絶」するしかないのだ。

@シネマヴェーラ渋谷(3/13/2015)
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