インド洋のリゾート地で自由恋愛を続けている夫人(シルヴィア・クリステル)が、若い映画監督との出会いを契機にして、夫の嫉妬心を煽ってしまう。自由恋愛を信条にしている夫婦の「行き詰まり」を描いている、ソフトコア・ポルノ第3弾。
新しい夫婦像を提示してきた本シリーズも、ついに脆弱性を露呈し始める。「夫婦間の幸せの共有」という思想を貫きながら、インモラルな倒錯行為に没入していた夫人が、いよいよ破綻を生じさせてしまう。
セーシェルの島々をロケ地にしているため、楽園の開放的な雰囲気に満ち足りている。前作までのバンコク、香港のロケーションも併せて、各作品が異なる個性を放っているため、本シリーズは「ロケーションの魅力」がすべてと言っても過言ではない。
本作のエマニエルは、訳あって「元・自由恋愛主義者」となった映画監督と接触。夫は火遊びのつもりで傍観するのだが、次第に奇妙なムードが表出していく。結局のところ、恋人や結婚相手は「適度に束縛したほうがいい」というのが、ファイナル・アンサー。